企業戦略のひとつとして欠かすことができなくなったコンテンツマーケティング。コンテンツマーケティングを実施することでホームページへのアクセス数が増えるのはもちろん、実店舗への来店者数の増加など、さまざまな効果を期待することができます。
しかしそのような大きな効果を得るためには効果測定と、定期的なメンテナンスが必須でしょう。
今回は、コンテンツマーケティングで得られる効果、効果測定の方法や指標、そして効果測定をする際に役立つおすすめツールをご紹介します。
コンテンツマーケティングで得られる効果はいろいろ
コンテンツマーケティングを続けていくことで、さまざまな効果を得ることができるというのは多くの方がすでにご存じだと思います。しかし、具体的にどのような効果を得られるのかと問われても「アクセス数がアップする」程度のことしか知らないという人も多いのではないでしょうか?
そこで、まずはコンテンツマーケティングで得ることができる効果にはどのようなものがあるか簡単にご紹介しておきます。
- PV数やセッション数、UU(ユニークユーザー)数の増加
- SNSでの「いいね!」や「シェア」数の増加
- 企業の名前、ブランドの認知拡大
- CV(コンバージョン)数の増加
- 商品やサービスの購入、利用の増加
- 実店舗の集客力アップ
など
コンテンツマーケティングの効果測定の方法
コンテンツマーケティングは短い期間で大きな効果を得られるものではありません。大目標だけ掲げて効果測定を続けてもなかなか目に見える結果が現れず、途中で挫折してしまう危険性が出てきます。
コンテンツマーケティングは中長期的な戦略であることを念頭に置いて実施していく必要があります。つまり長距離走のようなもので、東京から博多まで自動車で向かう際に、最初から最後まで博多だけを目指してドライブすると、いつまで経ってもたどり着くような気がしないかもしれません。
- 「まずは静岡を目指そう」
- 「次は大阪を目指そう」
- 「ネクスト!広島を目指そう」
- 「よし!!いよいよ博多を目指そう」
というように、段階ごとに目標を作っていれば着実に前進していることが感じられ、長い道中も楽しくゴールを目指すことができるのではないでしょうか?
このように、コンテンツマーケティングの効果測定をしていく際に大切になのが、大目標を達成するために通過しなくてはいけない小目標を定めることです。つまり、KPIが大切になります。
KPIを設定する
KPIとは「Key Performance Indicator」の頭文字で、重要目標達成指数のことです。目標を達成するまでの過程で、どの程度目標に近づいているかを評価するための指数になります。
KPIの計測は基本的にアクセス解析をもとに行います。どのようなものにKPIを設定し、計測すればいいのかご紹介しましょう。
セッション数やPV数
KPIの設定をはじめて行うという方は、自社ホームページへのセッション数やPV数から設定していくことをおすすめします。セッション数やPV数というのは「ホームページへ訪れたユーザーの数」「見られたサイトページの数」で、いわばコンテンツマーケティングで得られる最初の効果です。どのくらい自社のホームページが認知されているか知るための手掛かりになりますので、何をきっかけにどこからホームページへたどり着いたのか、流入経路についても調べるようにしましょう。
SNSでのシェア数
FacebookやTwitterといったSNSでのシェア数も、企業名やブランド認知度を知るための大切な指標になります。シェア数以外にもいいね!やコメントの数などがどれだけ得られているか、しっかりチェックすることも大切です。
コンバージョン数
ECサイトでは商品購入、企業ホームページでは問い合わせや資料請求など、コンバージョン数も重要です。どのようなタイプのユーザーがコンバージョンしているのか、成果が出ている商品やサービスの特徴は何かなどをしっかりチェックしましょう。
最低限必要なツール(主に無料)
コンテンツマーケティングの効果測定を行っていくのに役立つツールはさまざまです。ここでは、その中からおすすめのツールをいくつかご紹介しますので、使いやすいものを選んで利用してみてはいかがでしょうか。
Google Analytics(無料)
Google AnalyticsはGoogleが提供しているアクセス解析ツールです。Web関係の仕事をしている人なら知らない人はいないほどメジャーですね。
Google Analyticsでできることは、主に以下のようになります。
- リアルタイムの利用状況がわかる
- どのようなユーザーがサイトに訪問してくれているかわかる(性別、年齢、地域など)
- 訪問者がどこから流入したのかの確認(検索で来たのか、SNSの広告から流入したのかなど)
- どのページが多く見られているか、どのくらいページに滞在しているかがわかる
- 目標設定をすることでサイトの成果がわかる
代表的なものだとこのような感じでしょうか。
Google Analyticsは導入方法も簡単です。
- Googleアカウントを作る
- Google Analyticsアカウントを作成する
- 解析したいホームページのURLを入力する
- トラッキングコードを設置する
上記のステップを踏むだけで導入することが可能です。Google Analyticsでは、集客数からホームページ内での行動などを確認することができますので、まず導入して使ってみてもいいかもしれません。
Google Search Console(無料)
SEO対策として活用できるツールがGoogle Search Consoleです。
ホームページへの検索クエリのチェックといったSEO対策としての機能をはじめとしたさまざまな機能が搭載されています。主たる機能は以下の通りです。
- 検索クエリがわかる(どのようなキーワードで検索してサイトにたどりついたか)
- HTMLの改善
- 被リンク元のチェック
- ホームページへの再クロール申請
- Googleからのメッセージのチェック(エラーメッセージなど)
- モバイルサイトのユーザビリティ評価チェック
など
Google Search Consoleの導入方法は以下のようなステップを踏みます。
- Googleアカウントの作成
- アカウントにログイン後「プロパティを追加」をクリック
- 自社ホームページのURLを入力し「続行」をクリック
- 「別の方法」と書かれたタブをクリック
- 「HTML」と書かれたタグにチェックし「確認」をクリック
- 画面に表示されたHTMLタグをコピーして自社ホームページのheadタグ内に貼付
- Google Search Console画面に戻って「確認」をクリック
- 「所有権が確認されました」の表示を確認できたら、利用開始可能に
コンテンツマーケティングにおいてもSEOについて対策を講じることは非常に重要です。Google Search Consoleを導入してしっかりSEO対策をしましょう。
SEOチェキ(無料)
こちらもSEO対策に利用できるツールとして有名ですね。オンラインツールなので、いちいちダウンロードする必要がないというのが魅力です。
サイトを開き、検索バーにキーワードを入力することで、入力したキーワードの検索順位、発リンク数、Googleのインデックス数、キーワード出現頻度などを確認できます。
1つのIPあたり1日200回までと利用回数に制限があるものの、SEO対策のための基本的な確認はSEOチェキで充分に行えると言えます。まずは簡易的に確認してみたいという方はSEOチェキを利用してみてください。
Similar Web(無料・有料)
Similar WebはイスラエルのIT企業が開発した検索エンジン上の行動を把握することができるツールです。自社のホームページの検索ボリュームだけはなく、競合サイトの検索ボリュームを知ることができます。コンテンツマーケティングにおいて競合サイトの情報を知ることは非常に重要です。
競合サイトのアクセス人数や流入経路、検索キーワードなどを知ることで、自社のホームページ制作におけるヒントとすることもできますし、今後の戦略を立てやすくすることができるようになります。
Similar Webを活用し、競合他社と比較したキーワード対策を行うようにしましょう。
MIERUCA(ミエルカ)(無料・有料)
人工知能を使って、コンテンツ内の課題を目に見えるように(見える化)してくれるツールがMIERUCAです。たとえば文章を作成した際に、MIERUCAで分析を行うことで、文章内で足りない単語や関連語句の提示を行ってくれます。提示された単語や関連語句をヒントに文章をリライトすることで、よりユーザーにとって満足度の高いコンテンツにすることが可能になるのです。
コンテンツ作成が苦手な人でも簡単にSEO評価の高い文章を書くことができるようになります。まずは無料版から導入してみてはいかがでしょうか。
PIXLR EDITOR(無料・有料)
InstagramなどのSNSはもちろんのこと、自社のホームページに魅力的な画像を掲載することでホームページそのものの魅力を高め、集客やブランド認知の拡大などにつなげることが可能です。
魅力的な画像を作るためには画像編集ツールが必要不可欠ですが、いろいろあるツールの中でもおすすめなのがPIXLR EDITORです。
AdobeのPhotoshopがほしいけど高くて手が届かない……といった方はPIXLRで代用してみてください。けっこういけます。オンラインツールながら以下のようなことが可能です。
- 画像のサイズや露光量、コントラスト、色合いなどの調整
- Effect機能で画像に効果(白黒、セピアなど)を適用させる
- イラストや模様、枠線や光、文字やロゴなどの追加
- 複数の画像を組み合わせてコラージュ画像の作成
透明背景のpngファイルも作成できるので、商品画像やバナーを作成する際にも役立ちますよ。
おわりに
コンテンツマーケティングは効果を得るまでにどうしても時間がかかってしまうので、途中で断念してしまうケースが多いものです。何がうまくいき、何がうまくいかなかったのかをツールを用いしっかり効果検証しましょう。
そうすることで、より精度の高いコンテンツマーケティングを行えるようになります。