2013年、2014年あたりからコンテンツマーケティングはとても広範囲に浸透したイメージですが、現在も実施している、これから実施したいという企業様は増え続けています。
しかし、まだまだコンテンツマーケティングの目的をしっかり理解できていない方も多い印象です。これまでWEBマーケティングのメインストリームだったSEOと混同して、その目的を見誤っている方も見受けられます。
ここでは、コンテンツマーケティングの目的のおさらい、コンテンツの種類、目的達成に向けた戦略の立て方についてご紹介します。
コンテンツマーケティングの目的をおさらい
目的を達成するには、当然ですが目的がどのようなものかしっかり把握しておく必要があります。まずはコンテンツマーケティングの目的について簡単におさらいしておきましょう。
- 商品やサービスの購入、利用につなげる
- 潜在顧客(商品やサービスにまだ深い関心を持っていない客層)の興味を引く
- 既存顧客の確保、ロイヤル化
- 商品やサービス、ブランドの認知度拡大
- 安定したオーガニック検索流入
最終目的はやはり「商品やサービスの購入、利用につなげる」でしょう。また、その他の主たる目的は「潜在顧客の興味を引く」「既存顧客の確保」になるかと思います。
たしかに、「安定したオーガニック検索流入」というSEOと同じものもコンテンツマーケティングの効果のひとつとなっていますが、どちらかというとそれは「あくまで副次的な結果」と考えたほうがいいでしょう。オーガニック検索流入ばかりに重きを置いてしまうと、主要な目的が達成できなくなってしまうので要注意です。
コンテンツの種類を知ろう
コンテンツと聞くと、真っ先に思い浮かべるのがブログのようなものだと思います。
たしかにブログで「文章でお役立ち情報を発信する」も重要なコンテンツです。しかし、ブログも数あるコンテンツの氷山の一角でしかなく、ブログだけを更新していればコンテンツマーケティングの目的が達成されるわけではありません。
一口にコンテンツと言ってもさまざまなものがあり、それぞれに特徴があるものです。商品購入や、既存顧客の確保を確実に達成するためには、コンテンツの種類を知り、目的に合ったものを選択・発信していく必要があります。
コンテンツの種類
認知度を獲得するためのコンテンツ | |
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記事コンテンツ(ブログ等) | 商品やサービスに関するお役立ち情報(ハウツーなど)を記載したコンテンツ。 |
プレスリリース | 企業・団体が新製品情報、ニュースなどをマスコミあてに提出する文章。幅広い層に発信できる。 |
宣伝動画 | 企業や商品、サービスに関する情報を伝えるための動画コンテンツ。 |
おもしろコンテンツ(バイラルコンテンツ) | 商品やサービスとはそれほど関わりのない、面白さや人目を引くような内容を発信するコンテンツ。SNS上で注目されやすくなり、「いいね!」や「コメント」「シェア」などがもらいやすくなる。 |
用語集 | 専門用語を解説する記事コンテンツ。「〇〇 とは」でよく出てくるコンテンツです。ライティングワークスでも用語解説を行っております。 マーケティング用語解説 WEBマーケティングに関する用語を解説。「WEB業界って横文字多くてよくわからなくなる…」そんなお悩みをお持ちの方はぜひご覧ください! |
購買意欲を高めるためのコンテンツ | |
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商品レビュー | 商品を購入したり、サービスを利用した人の感想を紹介するコンテンツ。いわゆる口コミです。 |
著名人の推薦文 | 有名人などによる推薦コメント。信頼性に富んでいるので顧客の購買意欲を刺激することができる。 |
オンラインセミナー | オンライン上で商品やサービスのより詳しい利用法などを教示するセミナー型のコンテンツ。WEBセミナー・ウェビナーとも呼ばれる。 |
導入事例 | 商品やサービスが実際にどのように利用されているのか紹介するコンテンツ。商品やサービスを利用した際の結果を、顧客がより想像しやすくなる。 |
商品カタログ | 商品やサービスの特徴や値段などを紹介するコンテンツ。 |
このようにコンテンツにはさまざまな種類があり、使い分けていかなくてはいけません。
商品を購入しようか悩んでいる人に「お役立ち情報」を発信しても購入の決め手にはならないでしょう。逆に、潜在顧客に対し「商品カタログ」を発信しても心に響くことはありません。
顧客のタイプや検討プロセスに合わせ、さまざまなコンテンツを組み合わせて発信していきましょう。
コンテンツは段階に沿って発信しよう
前項で紹介したように、コンテンツにはさまざまな種類があり、それぞれ単独で発信し続けてもコンテンツマーケティングの目的は達成できません。
まずは発信するコンテンツの受け手(顧客)が、どのような顧客層に該当するのかしっかり見定めるようにしてください。最も分かりやすい分類は、見込み顧客か潜在顧客かという分け方です。
たとえばSNSは基本的に多くの人にアプローチできる場なので、潜在顧客に対してコンテンツ発信ができる嬉しい場であるといえます。しかし潜在顧客に対して「購買意欲を高める」ためのコンテンツを発信してもそれほど心に響きません。つまり、SNSでは前項で紹介した【認知度を獲得するためのコンテンツ】を発信したほうがいいということです。
逆に、オンラインセミナーや商品カタログは見込み顧客 を対象にしたものになります。商品を購入しようか悩んでいる人の背中を押すようなコンテンツを発信しなくてはいけません。つまり、面白さを重視して顧客の興味を引く必要はないということです。より具体的な商品やサービスの説明が必要になってきます。
とはいえ、潜在顧客にせよ見込み顧客にせよ、その中でも興味の度合いに差が生じるものです。コンテンツはその興味の度合い(検討プロセス)によっても使い分けなくてはいけません。
検討プロセスの例
STEP.1 | 【潜在顧客(商品やサービスについて知らない)】 SNSで記事やプロモーションビデオを発見し、企業に興味を持つ |
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STEP.2 | 【潜在顧客(企業に対し興味を持っている)】 SNSから、企業のブログに飛び、ブログの記事を読む |
STEP.3 | 【見込み顧客(企業の商品やサービスに興味を持ち始めている)】 メルマガなどを登録し、企業や商品、サービスに関する情報を収集する |
STEP.4 | 【見込み顧客(商品やサービスの購入、利用を検討しはじめる)】 eBookをダウンロードする |
STEP.4 | 【見込み顧客(商品やサービスの購入、利用をしたいと思っている)】 導入事例を調べたり、資料やカタログの請求をする |
STEP.5 | 購入、利用 |
この流れはあくまで一例ですが、顧客はいろいろなプロセスを経て購入にたどりついています。
コンテンツマーケティングでは提供するコンテンツによって、顧客を次のステップへ向かわせるのです。
つまり、ターゲットとする顧客の検討プロセスによってコンテンツマーケティングにも段階が生じ、それぞれの段階ごとに顧客の興味に応じたコンテンツを制作する必要があります。
おわりに
コンテンツマーケティングは短期的に最終目的を達成できるものではありません。遠回りな施策ではありますが、少しずつ顧客のニーズに応えていくことで熱心なファンになってくれる方もいます。
なのですぐにゴールばかりを求めるコンテンツを量産するのはやめましょう。
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コンテンツマーケティングも似たようなもので、最終目的だけを見据えたコンテンツの発信ばかりでは顧客もうんざりしてしまいます。最終目的に向かうその道中で、どのように顧客の興味や関心を引くことができるか考えることが、コンテンツマーケティングの目的を達成するために重要なポイントと言えるでしょう。