【事例付】コンテンツマーケティングを成功させるには戦略的に制作すること!

コンテンツマーケ教室

現代のネット社会においてコンテンツマーケティングはWEB集客や、商品、サービスを宣伝する上で欠かせない手法のひとつです。従来のWEBマーケティングの手法であるリスティング広告やSEOでは実現できなかった、潜在顧客層(自分のニーズを把握していない顧客層、つまり、自社の商品やサービスに対する興味をまだ持っていない客層)の関心を自社に向かせたり、継続的に興味を持たせ続けることでファンになってもらうといった、長期的な顧客の確保が実現できるようになります。

マーケティング戦略として欠かすことのできないコンテンツマーケティングですが、成功させるためにはしっかりポイントを押さえて取り組まなくてはいけません。

ここでは、コンテンツマーケティングを成功させるために押さえておきたいポイントをご紹介します。

コンテンツマーケティングを成功させるための3つのポイント

コンテンツマーケティングを成功させるためには、主に以下の3つのポイントを押さえることが重要になります。

  1. コンテンツの制作、運営体制を確立する
  2. 戦略的にコンテンツを作成する
  3. コンテンツを拡散しやすい場所を選ぶ

コンテンツはただただ量産すればいいというものではありません。もちろん量も重要ですが、それと等しく質、そして作り方や拡散する場所をしっかり選定するというのも肝心なのです。

社内での制作、運営体制の確立

コンテンツを制作する際には、「内部の人間が作る」というのと、「アウトソーシングして外部の人間に作ってもらう」という2通りの方法があります。
内部で作る場合、コンテンツ制作専門の社員(ライターなど)を社内に配置する、または社員が持ち回りで担当するといったケースが一般的です。外部の人間に制作を依頼する場合は、クラウドソーシングなどを用いて外注するのがよくあるケースでしょう。
前者は、コンテンツを文章やオリジナル画像にする場合に取り入れやすい方法で、後者は、動画コンテンツや特設ページを作るなどの場合に適した方法です。

社内の編集部

社内で制作するのであれば当然ですが、アウトソーシングする場合も作られたコンテンツを確認、編集をしなくてはいけません。社内に編集部を置き、コンテンツの運営を専門に行える体制を整えるのが理想ですが、それが難しい場合はWEB担当者がこの役割を担うというのが一般的です。
コンテンツ制作をアウトソーシングする場合は、外部の人間はあくまで外部の人間であるということをしっかり念頭に置いておく必要があります。外部の人間である以上、内部のことを完全に把握することはできないので、依頼した側の意図を完璧に理解したコンテンツ制作をすることは難しいでしょう。制作してもらったコンテンツをそのまま確認もしないで発信していては、コンテンツマーケティングの成功は遠のきます。そのためにも、制作されたコンテンツをしっかりチェックし、内容が適切か、自分たちの意図を汲み取ったものになっているのかしっかり精査しなくてはならず、そうできるようにするためにも社内の運営体制を確立しておく必要があるのです。
体制がおざなりになると、結局途中で断念するということになりかねませんので注意してください。

戦略的にコンテンツを制作する

戦略的にコンテンツを制作する

運営体制を確立した上で重要になってくるのが、戦略的にコンテンツを制作するという点です。いくらコンテンツを制作しても、
「顧客にとって有益なもの」でなくては意味がありません。ターゲットを明確にし、「顧客がよろこぶもの」を戦略的に発信していくことが大切なのです。
戦略的なコンテンツを考えていく上で押さえておきたいポイントは以下のようになります。

一定期間ごとにテーマを設定する

思いついたトピックで片っ端からコンテンツを作るのはオススメしません。毎回テーマが違うと、読者が定着しにくくなりますし、せっかくたどり着いた顧客も「何のサイトかわからない」と困惑する可能性があります。少なくとも一定期間は同テーマのコンテンツを発信するほうが、そのテーマに興味のある読者を定着させやすく、顧客への企業(ブランド)イメージ付けにもなるでしょう。
たとえば、リフォームに関するお役立ちコンテンツを作るのであれば「1月はキッチン周りのリフォーム」「2月はリビングのリフォーム」というように月ごとにテーマを変更することで、コンテンツに統一感を出せるようになります。また、様々なリフォーム関連の情報を発信することで「リフォームに関する知識がすごい会社だ」という印象を与えることができますね。

目を引くトピックを設定する

トピックを考える際は、できるだけエッジの効いた目を引くトピックにしましょう。ありふれた内容や一般論では抜きん出たコンテンツにはなれず、氾濫しているものに埋もれてしまいます。
実際に興味のあることをトピックにできるのであれば、自身の知識や経験をもとに考えたり、テーマになっている事柄について詳しい知人に話しを聞いたりするなどして、ありきたりではないオリジナリティのあるトピックになるよう心がけましょう。

コンテンツの目標を設定する

テーマやトピックを決めたら、これから作るコンテンツでどのようなことを達成したいのか、目標を考えます。目標を設定することでコンテンツの方向性を明確にし、ブレないコンテンツ制作を行いやすくなるでしょう。

目標の例

「共感を得る(いいね、などを多くもらう)」「コメントを集める」「潜在顧客の関心を集める」「購買につなげる」など

コンテンツカレンダーを作る

コンテンツカレンダーとは、月ごとにどのようなコンテンツを制作し、発信するのか記録するためのスケジュール帳のようなものです。月のテーマを記入し、どのようなコンテンツを何日に発信するのか、またそのコンテンツのトピック、フォーマット、目標はどのようなものなのかなどをあわせて記載しておくようにしましょう。そうすることで大まかな月間作業量が把握でき、コンテンツ制作がより効率的になります。

コンテンツカレンダーを無料ダウンロード

コンテンツを拡散しやすい場所を選定する

コンテンツを拡散する

コンテンツマーケティングはコンテンツを作れば終わりではありません。作ったコンテンツを、ユーザーまで届けなくてはいけません。コンテンツを拡散する場所は、ターゲット層やコンテンツの内容に合わせて選ぶようにしましょう。
コンテンツを拡散する方法には、主に以下のようなものがあります。

SNSの活用

FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSを利用した一般的な拡散方法です。現代社会におけるコンテンツ拡散方法のメインストリームと言える手法であると言えるでしょう。コンテンツの内容がBtoBであればFacebookやTwitter、BtoCであればそれらに加えてInstagramやLINE@などの利用がおすすめです。また、コンテンツの発信だけではなく、ユーザーのコメントを促す投稿など、ユーザーとコミュニケーションをとるような投稿をすることで、よりユーザーとの関係性を高めることができるようになります。

WEB広告を出す

WEB上に広告を出すことでよりコンテンツの拡散を促すことができます。特にネイティブ広告(情報の中に自然に溶け込ます広告手法)を行うことで、ユーザーにストレスを与えることなく宣伝できるようになります。

インフルエンサーの利用

友人や知人に業界への影響力がある人(インフルエンサー)がいるのであれば、その人にコンテンツを紹介してもらい拡散させるという方法があります。また予算を組み、著名人に寄稿をしてもらったり、商品やサービスを本人のSNSなどで取り上げてもらうインフルエンサーマーケティングもおすすめです。

プレスリリースを活用

各メディアのプレスリリース受付用メールアドレスにコンテンツを配信するというのも、コンテンツを拡散させるための手法のひとつです。コンテンツの内容によっては大手メディアに取り上げられたり、取材依頼をされたりなどの可能性があります。

コンテンツマーケティング事例:「北欧、暮らしの道具店」

「北欧、暮らしの道具店」のECサイトのトップ画面キャプチャ

最後に「北欧、暮らしの道具店」を参考に、コンテンツマーケティングの事例を見ていきましょう。

「北欧、暮らしの道具店」は、青木耕平氏とその実妹が立ち上げた株式会社クラシコムが運営するECサイトです。もともとは抜きん出たECサイトではなかったのですが、段々とに売り上げを伸ばしていき開設後3年が経ったころになると月商1000万円を超えるようになりました。とはいえ、販促費と広告費が売り上げ全体の15%を占めているなど、プロモーション方法に限界を感じていたと言います。

そこで青木氏は、膨らみ続ける販促費・広告費を削減するため、「北欧、暮らしの道具店」をオウンドメディア化しようと決めました。読者が「このコンテンツは自分のためのコンテンツだ」と感じられるような、ユーザーに寄り添ったコンテンツの発信を目指し、さまざまな戦略を打ち出しながら運営を続けました。そして「北欧、暮らしの道具店」は、現在では月間PVが1300万、Instagramのフォロワー数が46万人を超える大型のECサイトへと変貌したのです。

「北欧、暮らしの道具店」がオウンドメディアとして成功した理由

たくさんのコンテンツを発信する

「北欧、暮らしの道具店」のインデックス数

※2019年2月20日 現在

「北欧、暮らしの道具店」には、たくさんのコンテンツが掲載されています。Googleにインデックスされているページ数は全体で20,000超に及んでおり、ECサイトとしては驚異的です。いくら優しくておもしろい恋人であっても、月に1回、半年に1回といった頻度でしか会えなければ恋愛感情が冷めてしまうのと同じように、 いくら魅力的なコンテンツを発信していても、頻度が低ければユーザーが離れていってしまう可能性があります。コンテンツが多いというのは顧客と関わる機会が多いということで、それだけユーザーの心をつなぎとめられるということです。

「北欧、暮らしの道具店」は現在でも商品ページを月間30ページ、メルマガは週4回、商品ページ以外のコンテンツを毎日4、5エントリーなど、積極的な発信を続けています。コンテンツを多く発信し続けることが、「北欧、暮らしの道具店」の成功につながっていると言えるでしょう。

コンテンツのために商品を選ぶ

たくさんのコンテンツを発信するには、自分たちがさまざまな「ネタ」を持っていなくてはいけません。「北欧、暮らしの道具店」は、一般的ではない方法で商品の仕入れを行い、そのネタ切れを防止しています。というのは、「コンテンツを作るために商品を仕入れている」のです。通常であれば仕入れた商品についてコンテンツを作るものですが、「北欧、暮らしの道具店」では、逆に、コンテンツの編集方針に合わせて商品を仕入れています。そのため、ネタが切れることなく、たくさんのコンテンツを継続的に発信できるのです。

ほぼすべてのスタッフが運営に携わっている

「北欧、暮らしの道具店」では、スタッフのほとんどが何らかの形でコンテンツ制作に関わっています。“三人寄れば文殊の知恵”と言われるように、コンテンツに関わる人が多ければ多いほど生まれるアイデアも多くなり、制作も効率的になるでしょう。またライティング、写真撮影、編集、スタイリングといったオウンドメディアを運営するために必要な能力をスタッフの採用基準に設けるなどして、コンテンツの制作、運営体制を整えています。そのように徹底してコンテンツ制作に注力することで、上質なコンテンツを数多く継続的に発信できるようになっているのです。

ハイコンテクストなコンテンツを盛り込む

より多くの人にコンテンツを閲覧してもらうには、予備知識がなくても楽しめるもの、つまりローコンテクストなコンテンツを作るのが大切です。しかし、予備知識がない人たち、つまり自社の商品やサービスにそれほどの興味を持っていない潜在顧客というのは、コンバージョンにつながりにくいという特徴があります。そこで「北欧、暮らしの道具店」では、ローコンテクストなコンテンツの中にハイコンテクストな内容のものを一定の割合で盛り込み、予備知識を持った顧客でも楽しめるコンテンツも発信するという戦略を立てています。

ギターレッスンのコンテンツに例えましょう。
コードの押さえ方や演奏時の姿勢といった初心者向けのコンテンツばかりを発信していては、中級以上のギター少年は満足できません。ある程度ギターが上達したら、コンテンツの閲覧をしなくなってしまうでしょう。それを避けるために初心者向けのコンテンツの中に、速弾き、スケールや音楽理論といった難しい技法や知識についてのコンテンツを盛り込みます。そうすることである程度ギターを弾ける人たちも楽しめるようになり、長期的な顧客の確保ができるようになるのです。

このような施策をすることで、「北欧、暮らしの道具店」は、コンテンツマーケティングで大きな成功を収めています。すべてを真似することは難しいかもしれませんが、できることを取り入れてみるなど、参考にしてみるといいでしょう。

まとめ

コンテンツマーケティングを成功させるためにはポイントをしっかり押さえた施策が必要です。誰でもすぐにできるものではないかもしれませんが、少しずつでもいいので、ここで紹介したポイントや、「北欧、暮らしの道具店」の施策を参考にしながらコンテンツマーケティングに取り組んでみてください。

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