クリック率を表す「CTR」とは? 低いときにはどうすべき?

マーケティング用語解説

【用語解説】CTR(Click Through Rate)

CTRとは、Click Through Rateの頭文字を取ったもので、日本語では「クリック率」「クリックスルー率」などと訳される。リンクが表示された回数(インプレッション数)に対して、クリックされた回数の割合のことを意味しており、どの程度のユーザーがリンクをクリックしているのかを知るための一つの指標となる。

CTRとはどういう意味?

クリックスルー(Click Through)とは、ハイパーリンクをクリックしてリンク先へ遷移することを言います。CTR(Click Through Rate)とは、表示されたリンクがクリックスルーされる割合、つまり「クリック率」のことです。

Web広告、特にリスティング広告においては、CTRは広告費用に直接関わる指標となるため、CTRという言葉が特に多く用いられるのはリスティング広告の予算や効果測定に際してであると言えます。「CTR=広告のクリック率」であると説明されているケースも多く見かけられます。

しかし本来の意味を言えば、CTRとは広告リンクのみに関わる用語というわけではありません。例えば、自然検索の結果表示に対してや、サイト内のCTAに対して、メルマガやSNS投稿に記載したリンクに対してなどにも、CTRという言葉は用いられます。

CTRは、下記の計算式で算出することができます。

CTRの計算方法

CTRはなぜ重要? CTRで確認できること

Webページにおいて、ユーザーの行動は主に「クリック」によって決定づけられます。

例えば、検索エンジンを使ってWebサイトへアクセスする場面。検索結果画面に表示された多くのサイトの中から、ユーザーは自分がアクセスするサイトを選択してクリックします。

ページ内にリンクがあって、その先を見てみたいと思ったときにはリンクをクリックしてページを移動するでしょうし、興味がなければそのリンクをクリックすることはないでしょう。

また、何か問い合わせをしようと思ったときには問い合わせボタンを、商品などを購入するときには購入ボタンをクリックするという行動を取ることになります。

笑顔の上司

見方を変えれば、Webページにおけるすべてのリンクは、ユーザーに対して「クリックするか、しないか」という行動選択を促しているものであると言えるでしょう。

もちろん、Webページを提供している側からすれば、設定してあるリンクによって「できるだけ多くのユーザーにクリックしてもらいたい」「興味があるユーザーだけクリックしてくれればいい」など、クリックしてもらいたい度合いはさまざまです。しかし、「たくさんクリックしてほしい」と意図して設置したリンクが、ユーザーからたくさんクリックされるとは限りません。

コンテンツマーケティングにおいては、ユーザーのサイト内における行動を把握し、行動に合わせた情報の提供や、ページの改善などを行なっていくことが重要になります。どのリンクがより多くのユーザーからクリックされやすいのか、設置箇所やデザイン、文言などを検討するにあたって、CTRは重要な指標の一つであると言えるでしょう。

CTRが低いとき、CTRを上げる必要はある?

先ほどもお伝えしたとおり、Webページにおけるすべてのリンクは、ユーザーに行動してもらうために設置されるものです。そもそも行動してもらう必要がないところにはリンクを設置する意味がありません。

リンクが「ユーザーになんらかの行動をしてもらうために設置するもの」であるという前提を踏まえれば、クリックされないよりはクリックされるほうが良いのは間違いありません。

  • リンクが目立たない位置にあって気づかれにくい
  • リンクボタンがボタンである(クリックできる)ことがわかりづらい
  • リンクの文言がクリックしたい気持ちを起こさせない

などといった理由でCTRが低くなることは避ける必要があるでしょう。
また、こうした要素それぞれに対して、どのようなリンクがよりクリックされやすいかを見極めるためにA/Bテストなどを行ってCTRを比較するような施策も効果的だと言えます。

ただし、すべてのリンクに対してCTRが高ければ高いほど良いというわけではありません。

思わずクリックしたくなるような魅力的な文言でクリックさせておいて、リンク先がユーザーの想像したような内容でなければ、ユーザーをがっかりさせることになってしまいます。例えば広告リンクであれば、ターゲットユーザーではないユーザーからのクリックをどんなにたくさん得られたとしても、コンバージョン率の向上にはほとんどつながらないと考えられます。これではCTRが高くても、広告の費用対効果は低くなってしまいます。

そのリンクをクリックしてもらいたいターゲットユーザーを明確にし、ターゲットユーザーのクリックを増やすという方向性でCTR向上策を考えなければ、意味がありません。CTRが低いからと言って、単にCTRを上げる方法だけを考えてもダメなのです。

まとめ

CTRとはどのような意味を持つ用語なのかと、Webマーケティングにおける重要性や、CTRが低い場合の考え方などについてご説明しました。
Webにおいてユーザーの行動を決定付けるのが「クリック」である以上、CTRは常に注目しなければならない指標の一つです。

ただし、単純にCTRの高低だけに注目するのではなく、常にリンクの設置意図やターゲットユーザーを明確にしたうえで、意図に沿ったCTRを高めることが重要であると言えるでしょう。

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