ブランディングとマーケティングの違い、有効活用するための5つのポイント

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ブランディングとマーケティングは最終的な目標として「お客さんに買ってもらう」という部分は同じですが、考え方や手段など異なる部分があります。
今回はブランディングとマーケティングの違いや、それぞれを有効活用するためのポイントについてご説明します。

ブランディングとマーケティングの違い

ブランディングは企業価値を高める方法

ブランディングはブランド、すなわち企業やメーカーとしての商標や名前、ロゴやサービス内容や商品など、ユーザーの記憶に残るように企業全体の価値(イメージ)を高めるブランド戦略です。
コカ・コーラとペプシコーラがコンビニに並んでいたとして、コカ・コーラを選ぶ理由は何でしょう?逆に、ペプシコーラを選ぶ理由は何でしょうか?

コーラのイラスト

選ぶ理由は純粋に好きだから、何となくコカ・コーラの方が美味しいから、またはペプシの方がオシャレに見えるからなど、様々でしょう。
ブランディングとは、好きになってもらえるように、また複数の商品から選んでもらえるように、商品の質、デザインや味、性能や価格、広告戦略など全てで他社と差別化することを指します。
ユーザーの心に残ること、長く愛されるために企業やメーカーそのものを好きになってもらうことが最大の目標であると言えるでしょう。

マーケティングは価値を知ってもらう手段

マーケティングは商品の価値を知ってもらうことを目的としており、ユーザーに認知してもらうための努力や広報活動と言えます。
どんなに良い商品、良いサービスでも知ってもらわなければ売れません。

マーケティングによって商品やサービスを知ってもらうこと(ブランド認知)、同時に商品やサービスの価値(ブランド価値)を感じてもらうことが重要です。そして、価値を感じてもらうだけでなく、ユーザーの目に届く場所に置くこと、ユーザーの手の届く場所に置くこと、ユーザーに届くまでの手順を含めて、全てがマーケティングです。

笑顔の上司

ブランディングとマーケティングに共通するのは、最終的にはユーザー、すなわち消費者のためにあり、選ばれるための努力、購入してもらうための努力という部分があるのがわかります。

ブランディングとマーケティングを有効活用するポイント

差別化

ブランディングとマーケティングを理解したら、次はどのように差別化すべきなのか、またどんなバランスで考えていくべきなのか紹介します。

①顧客対象の絞り込みと価格設定

企業やメーカー、ブランドによって、同じような商品でも想定するユーザーや価格設定が異なることがあります。
例えば、明治のチョコレートとゴディバのチョコレートでは価格帯も顧客対象も違います。もちろん、安いから企業価値が低い、高いから企業価値も高いということではありません。

しっかり顧客分析を行い、選定したターゲットが適した場所で、適した価格に設定することが重要なのです。
同時に値段を下げるのは簡単ですが、上げるのはリスクになることを忘れてはいけません。
どんな顧客を対象として、どんな価格を設定するのか、値段相応の価値を付随できるブランド力があるのかを意識しましょう。

②ユーザーから企業がどう見えるかを意識する

ユーザーを増やすためには、知ってもらう必要があること、知ってもらうだけでなく価値のあるブランドとして認知してもらう必要があります。
例えば、新商品が思ったように売れないとすれば、売れない理由を分析する必要があります。逆に、同業他社の商品が売れているのなら、売れている理由を分析する必要もあります。

なぜなら、ブランドとしての価値を感じてもらえないのが理由なのか、商品に魅力がないのか、それともユーザーの望む価格ではないのかわからなければ、売れるはずもないからです。

そのためにもユーザー目線を意識し、ユーザーに選んでもらえるように企業価値を高めなくてはいけません。
同じような商品が並んでいた時に選んでもらうには、企業としての認知や信頼感、ふさわしい値段、買いたくなるような広告戦略、または「このブランドなら安心」と感じてもらえるような信頼の積み上げが必要です。

笑顔の女性部下

「見たことない」と「見たことある」の間にはものすごい差があると思って良いでしょう。そして「見たことある」という認知があり、興味や関心を持ってもらうためにも、ユーザーからどのように見えているかを意識しましょう。

③過度なブランディングは逆効果

逆効果

商品やサービスに値段相応の価値がない、または企業として価値を感じてもらえないのに、無理に高級路線に走ったり、質の悪い商品やサービスで低価格で売り込むようなことはブランディングとしては逆効果です。

ユーザーに喜んでもらうために、払った金額よりも良い思いをしてもらうことでも企業価値は高まります。
逆に言えば払った金額で損をしたような気持ち、買わなければ良かったと感じられてしまうと、企業価値が下がることになるでしょう。

ユーザーがお金を払う価値、値段以上の価値を感じてもらうことが重要であり、品質が伴わないのに広告や販売、営業する中で無理に企業価値が高いと謳うこと、商品の価値が高いと誇張することは、結果としてマイナスにしか働きません。

④ブランディングとマーケティングのバランスや両立

ブランディングによって企業価値を高めること、マーケティングによって企業価値を知ってもらうことを考える時に、バランスや両立を意識する必要があります。
ユーザーが満足しない品質の商品や価格で無理にマーケティングを進めたとしても、「買わなければ良かった」と思うユーザーが増えるだけでマイナスにしかなりません。

同時にユーザーが満足する品質の商品や価格でも、マーケティングが進まなければユーザーに価値を知ってもらえず、購入に繋がりにくくなります。
ユーザーが買ってよかったと感じてもらえる価値のある商品、このメーカーから購入すれば安心だというブランディングを進めながら、ユーザーに価値を知ってもらえるようにマーケティングすることが大切だということです。
ブランディングとマーケティングのどちらが足りなくても、結果としてプラスになりにくい状況、またはマイナスになりうることを忘れないようにしましょう。

⑤ユーザーと信頼関係を築くために必要なこと

信頼関係

企業からすれば不特定多数のユーザーに対し、企業価値を高く感じてもらいたいと考えれば考えるほど、ユーザーを人として見れなくなる可能性があります。
ユーザーと信頼関係を築くためには、不特定多数のユーザーと捉えるよりも、人間としてお互いに助け合ったり、悩みを解決してもらうにはどうすればいいのかという部分を強く意識することが大切です。
間違ってもユーザー=お金のような意識でブランディングしたり、マーケティングするのはやめましょう。
一時的に儲かったとしても、ユーザーの心の中には残れないブランドになってしまいます。

長く愛されるためにはどうするべきか、好きになってもらうにはどうしたら良いか、何よりも商品やサービスの価値を高めること、同時に信頼できるブランドとして存在し、認知されるような努力が求められるでしょう。

まとめ

ブランディングやマーケティングは、ユーザーと寄り添い好きになってもらえるように、そして長く利用したり繰り返しリピートしてもらえるように工夫することだとも言えます。

値段よりも価値が低いと感じられないようにすること、値段相応に満足してもらうことを目標にせず、値段以上の価値があったと感じてもらうことが大切です。
前に食べた時美味しかったから、また行こう。もっと安いお店はあるけど、このお店がいい。そんな風に感じてもらえるようなブランディングやマーケティングを考えてみてくださいね。

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